中学時代の数学の学習について

***このコーナーは、中学生~高校生に役立つ学習・進学に関する情報を発信しています!***

パル進学ゼミ(広島市安芸区)塾長の田口です。

「中学生の頃は数学は苦手ではなかったのに、高校生になって急にできなくなった…」

こう言ってパル進学ゼミにご相談に来られる生徒の大半は、中学時の数学的アプローチに問題があります。

数学を解くためには、最低限の計算力に加えて数学的な背景・状況の理解が必要です。
ただ残念なことに、義務教育までの数学には、背景・状況を理解しなくても教科書例題や学校ワークなどをパターン通りにやってさえいれば点数だけは取れる問題が、数多くあります。

また、未だに「解き方を覚えなさい」とする指導者もおられます。
私も状況によっては使用する言葉ですが、実はこれは非常にハイリスクな言葉です。なぜなら、子どもたちは「覚えなさい」を文字通り「そのまま暗記する」と解釈しますから。。。

話を戻しますが、では「数学的な背景・状況の理解」とはどんなことでしょうか?

例えば、高校数学においては

例①)「円に内接する図形」とは…
→円周角の定理、相似、正弦定理、方べきの定理やトレミーの定理などを使えというメッセージ
問題文の条件全てが解くためのヒントです。いわば一種の連想ゲームみたいなもの

例②)「2次関数の頂点が第1象限に存在する」とは…
→一つ目のキーワードは「頂点」。まずは頂点を求めるために、平方を完成しないといけない
→二つ目のキーワードは「第1
象限」。X座標・Y座標がともに正にならないといけない
状況の読み取りからの条件式づくり

例③)「2次方程式が異なる2つの正の解を持つ」とは…
→2次関数のグラフが0<Xにおいて異なる2つの共通点を持つ

言い換えからのイメージづくり

など、いずれも簡単な一例にすぎませんが、問題文の状況やその背景を理解しないと前に進めない問題が、多く出題されます。

「問題量をこなす」ことも大事ですが、数学的な背景を理解しないと、少し数字や表現を変えられると解けません。
先の例②においても、テストでは「頂点が第2象限にあるとき…」が求められるかもしれません。
例③においては、「異なる2つの負の解を取る」とされるかもしれません。

少なくとも、私がテストを作成するときは子どもたちの理解度を図るため、教科書例題の表現や条件を少しだけ変えます。

中学生の皆さんには「なぜそうなるの?」高校生の皆さんには「…ということはどういうことなのか?」を常に意識しながら、能動的に数学課題に取り組んでほしいと思います。

今回は以上です。
by “頑張る生徒の応援団長” 田口

気になることは、お気軽にお問合せください!
パル進学ゼミへのお問合わせはこちら

PAGE TOP